書評メモ

[本]ゴーストタウン化しつつある日本 - 一本足の蛸

 メモ。見かけたら読む。まあ、この問題はもうダメポとしか言いようがない感じが。

[本]民主政権崩壊以後/歴史を繰り返すな(坂野潤治、山口二郎) - 見もの・読みもの日記

 そもそも、政権をやっている途中で、方針がぐちゃぐちゃになったから、立て直すのも大変だと思うが…
 確かに「平和」「平等」「自由」といった理念は、相反するもの。日本は、特にここ20年ほど、「自由」を推し進めすぎたんじゃなかろうか。あとは、日本の戦時中のエリートが「反体制エリート」で、責任意識がなかった話とか。
 日中友好ねえ。中国と戦争やらないことは基本方針とすべきだが、あの国と「友好関係」を築けるのかねえ。

[本]『優生学と人間社会』を読んで - Arisanのノート

 メモ。確かに、優生思想って、福祉国家と親和性が高いんだよな。日本の嬰児大量殺人事件なんかを見ると、明らかに戦前の方が処罰が厳しい。寿産院事件なんか、なんでこんなに刑罰が軽いのってくらいだしな。で、そこで、出自から、殺されても仕方ないみたいな言説が出てくるくらいだし。
 優生思想が薄く、個人の価値観に入り込んでしまっている状況も。

[本]経済政策をイデオロギーで決めていいのか? - 草思社のblog

 メモ。公衆衛生学の観点から、不況時の緊縮財政政策の問題点を指摘している本のようだ。
 ソ連崩壊や、アジア通貨危機サブプライム危機で、緊縮財政政策を採った/採らされた国家では、健康レベルの悪化が見られると。タイやギリシャでは、感染症による死亡が拡大している。死亡率のデータからは、緊縮政策の有害性は明らかだと。これに関しては同意だな。ただ、公衆衛生の観点から、経済政策を論じることが、一つのイデオロギーではあると思うが。まあ、論争を起こして、耳目を集めるためのタイトルなんだろうけど。

[本]レビュー:「魚食の民」食べ物から考える文化の話。 - 朝ぼらけタイガー

 流通に制約されて、どこでも魚を食べていたかというとそうでもないと。確かに、コールドチェーンができる前には、鮮魚の流通はごく限られていただろうな。購買力の高い都市には集中するが、一般の村落では食べられていなかった。どの時代を切り取るかによって、見え方が変わってくる問題ではあるだろうけど。干物や塩漬けなんかもあるわけだし。
 こういう切り口で見るなら、ヨーロッパ人も立派な魚食民族になりそうだけど。ハンザ同盟、オランダなどの中近世ヨーロッパ商業勢力の発展には、ニシンの塩漬けが重要であった。さらに、ライン川を通じたニシンの塩漬けの流通は、内陸の商業都市にとっても重要だったわけで。
 あと、ニシンの盛衰に関しては、レジームシフト論あたりが、対応するんじゃなかろうか。

[本]松尾秀哉『物語 ベルギーの歴史』(中公新書) 8点 : 山下ゆの新書ランキング Blogスタイル第2期

 ベルギー王国における王室の役割。フランデレンとワロンという、言語も経済環境も異なる二つの民族をつなぎとめるかすがいとしての国王。王国ってのは、こういう点で強いんだな。
 あと、コンゴとか、ルワンダあたりの現在の惨状は、けっこうベルギー王家の責任大きいよなあ。