本日のメモ

ダーウィンフィンチのゲノム解読が広げる種の概念 | ナショナル ジオグラフィック(NATIONAL GEOGRAPHIC) 日本版サイト

種というものは、交配できないことによってきっちりと線引きできるような固定されたものではない

 これは、ずいぶん前から分かっているような話だと思うが。
 フィンチの嘴の形質の違いを生み出す遺伝子の特定、さらにフィンチの種が形態で分類できるものではなく、遺伝子から見るともっと複雑であるという。ある種と見なされていたグループが、が3つの遺伝子グループから構成されていること。種間の差異が思ったより大きくないという話。交雑の重要な役割。
 旱魃時には、残された餌を集めやすいとがった嘴の個体が多く生き残ったと。

南極のタコの血は青くて濃い、予想を裏切る新発見 | ナショナル ジオグラフィック(NATIONAL GEOGRAPHIC) 日本版サイト

 冷たい海では、ヘモシアニンと酸素の結合が強くなって、酸素の分配がうまく行かない。しかし、南極に住むタコは、人間にとってはヘモグロビンに相当する、ヘモシアニンを大量に作り出すことで対処していると。
 いっぽうで、ジャノメコオリウオは酸素を運搬するタンパク質を一切持たず、透明な血液を持つ。冷たい水には大量に酸素が含まれるので、それを皮膚から直接吸収したり、血漿中の酸素を強力な心臓で送り込むなどで対処しているらしい。
 パプアニューギニアのミドリチトカゲは、緑色をした血を持っていて、これは寿命を迎えたヘモグロビンを分解した物質を大量に含んでいるためだという。人間などでは死んでしまう濃度だが、マラリア原虫からの防御などの役割を果たしているらしい。
 いろいろあるものだな。

古代エジプト王の壮絶な死が遺骨から明らかに | ナショナル ジオグラフィック(NATIONAL GEOGRAPHIC) 日本版サイト

 古代エジプト文明の第二中間期のファラオの墓地が発掘されたという。で、そのファラオは、騎乗時に襲撃を受け、滅多打ちにされて死んだことが判明したという。
 ちょうど、王権が衰退した時期で、国内の対立が激しかったのだろうな。あと、骨に残る形跡から、当該ファラオ、セネブカイが戦闘訓練を受けていたとか、騎乗を行なっていたということもわかるという。
 討死なのか、クーデタなのか。ミイラ化・埋葬まで数週間かかっているとすれば、敗北して、屍をさらされた可能性もあるのかね。

「イスラム国」が破壊した文化遺産 | ナショナル ジオグラフィック(NATIONAL GEOGRAPHIC) 日本版サイト

 なんか、最近、文化財の現地保存は支持できないという考えに傾きつつある。
 反先進国の精神を誇示するための遺跡破壊や博物館・図書館・遺跡の略奪盗掘とそれらの闇市場への売却。もう、なんというかね…

大富豪はどうやって戦艦「武蔵」を発見したか | ナショナル ジオグラフィック(NATIONAL GEOGRAPHIC) 日本版サイト

 シブヤン海の武蔵沈没海域は、海底火山があって、わずかな範囲で150-2000メートルの高低差があったという。で、そういう高低差が激しい海域に適したAUVを独自開発、投入したと。金持ちは違うな…
 海山の麓を重点的に探したとか、海域の絞込みに長い時間をかけたという話も興味深い。

ひな鳥が「全く別の生き物」に変身…過酷なアマゾンで生き延びるため驚きの進化:らばQ

 毛虫にしか見えない件。
 ハイイロモンキタイランチョウのひな鳥の擬装の仕方がすごい。

ウミウシの和名ふざけすぎワロタwwwwwww

 ググッてみると、わりとそのままなのがすごいw
 あんまり触りたくない、ビビッドな色使いがなんとも。この中に「ボブサンウミウシ」ってのがあるが、これは外見的特徴ではなく、発見者の名前を入れているらしい。どんなウミウシかと思ったら。

シベリアでマンモスの牙を掘り出して暮らす人々 : おそロシ庵

 なんだかなあ。学術的な情報が失われていくわけで。つーか、地層そのものが情報源だしなあ。
 象牙の代替物として、さかんに輸出されているらしい。シベリアに残る遺体の重量が、推定数十万トンって、どんだけいたんだよ。遺体が分解されなくて、生息した数だけ残ったってことなのかね。
 結局、牙だけ欲しくて、骨格は放置なのか。

「ふざけんな!金返せ!」古代メソポタミアの粘土板に刻まれた文字の解読を行ったところ、顧客のクレームであることが判明 : カラパイア

 大英博物館所蔵の粘土板文書が、銅の地金の品質が悪いことに対するクレームだったという話。そういうのも、文書にしてやり取りしていたのか。
 イラク戦争って、本当に害悪しか残していないな。大量の粘土板文書が行方不明か。
 コメントで、こんなこととか書いているけど、この時代に文書でのやり取りが行なわれていたことや、銅貿易の姿なんか明らかになるわけで、重要な情報だよ。


 ブコメにあった中田一郎『メソポタミア文明入門』メモ。

人はなぜモナリザを見るのか?粒子加速器を使った中世写本の解読と史料をウェブで公開する意味とは | THE NEW CLASSIC [ニュークラシック]

 文字が消されて、祈祷書に再利用されていた写本から、アルキメデスの写本を読みとろうとする試みの話。インクを摺り消して、上から文字が書かれていても、さまざまな光線による撮影などの技術を駆使して、以前の情報を読み取ることができると。状態が悪化していた写本を解体し、保存処置をとるのに時間がかかった話。金彩で絵が描かれていたところは、粒子加速器を使っての分析が必要だったこと。
 組み合わせ論の最古の研究が明らかになるとか、雄弁家ヒュペレイデスの文章を含んだ写本の発見とか、アリストテレスの「カテゴリー論」の注釈とか、三種の写本の用紙が再利用されていたそうな。
 あとは、ネット上でのデータ公開のあり方の問題。各種機関の規制が、利用上のネックになっていると。