池上正太とORG『Truth In Fantasy 60:城』

城 (Truth In Fantasy)

城 (Truth In Fantasy)

 古今東西の城郭建築を紹介する本。RPGの参考資料シリーズの一冊。しかし、このシリーズ、100冊以上も出てたのかい。すごいな。
 世界中のお城や城塞都市、宮殿などを紹介しているカタログ的な本なので、当然一つあたりの解説は薄くて、物足りないところが。あと、チョイスも微妙なところが。イギリスの城が多い印象だが、これは、下敷きとした資料本の偏りによるものなのかね。とりあえず、近世の貴族の館は全然興味をそそられないな。やはり、防御優先の、殺伐とした、窓が少なくて居住環境が悪くてこそとしか言いようがない。中世の塔が建った城とか、近世の稜堡式の要塞がいいね。あと、近代の軍事的要塞が少ないのが、ちょっと残念。簡単に思いつくのでも、日本列島の各地にある重要港湾を防衛する要塞や旅順要塞、エバン・エマール要塞、ヴェルダン要塞、コレヒドール要塞、セヴァストポリ要塞といくらでも出てくるが。マジノ線だけだったな。
 中世ヨーロッパの城としては、ウォーリック城、ヨーク城、ルーイス城、ダラム城、ワーク・ワース城、バーナード城、ロンドン塔、スカーブロ城、ドーバー城ボーマリス城、ハーレック城、ロッシュ城、シノン城、ガイヤール城、マリエンベルク城、カッツ城、マルクスブルク城、マンサナレス・エル・レアール城、コカ城、アルマンサ城、プラハ城、スピシュ城、ヴァヴェル城など。エドワード式のコンセントリック型の城がいいね。