佐藤健太郎『ふしぎな国道』

 とりあえず、私に道路マニアの素養はないことが分かった。つーか、道路の管理主体の違いを取り上げて云々するのが、よくわからないな。ひとつらなりになった道路がどのように形成されたのかには興味あるけど。あちこちでくねくねと右左折する国道は、既存の道路網があった上で、目的にかなう道路を国道として指定しただけにすぎないし。あと、結局は標識の写真を撮ることが目的化しているのもな。
 まあ、先に『酷道をゆく』を読んでいなければ、ここまで評価が辛くはならなかったかも。
 しかしまあ、「国道」といっても、多様性がいくらでもあるんだな。あと、標識なんかの移ろいやすさとか。
 国道指定の経緯なんかは、情報公開法でなんかでてこないかな。


 とりあえず、一番興味を引かれたのは、大正時代の道路元標かな。当時の自治体の数、12000ほどが設置され、その後、時代の流れと共に消えていったという。マニアによる全国のリストがネットに上がっているとのことで検索をかけてみると、以下の二つのサイトが網羅的のようだ。
国道901号 - 道路元標が行く。
日本の道路元標データベース構築に向けて
 とりあえず、私は白川公園熊本市元標と東部市民センターの広畑村元標を把握しているだけだが、後者は、上記の二つのなかにはないな。
 上のサイトには、熊本県の元標位置という、当時どこに設置されたかのリストがあるので、これを元に探索してみるのもおもしろいかもしれない。当時の住所が、今のどこにあたるのかを調べるのが骨だな。あんまり住所ってのは、いじくるものではないな、ほんとに。