湖山真『偽装の聖剣と竜装の戦姫』

偽装の聖剣と竜装の戦姫 (一迅社文庫)

偽装の聖剣と竜装の戦姫 (一迅社文庫)

 前作、『聖剣と魔杖の多重継承』と同じ世界観のお話。さまざまな種族からなる魔族と人が戦う「聖魔大戦」中の世界。
 強大な威力を発揮すると同時に、それを作った魔人族以外の者が扱うと、侵食され無残な死に様をさらす「神器」。死亡した南十字教団の勇者から、右腕の移植を受け、神器と聖剣を受け継いだ少年サイオンは、神器を破壊すべく各地を旅していた。ヴァンパイア族が治めるノクタームで神器の破壊を試みたサイオンは、魔人族の少女ルミカと出会う。
 ノクタームの宝物庫でにらみ合ううちに、南十字教団のよる、神器「魔盾」を使用した襲撃に遭遇する。神器の特殊能力によって、ルミカの魔力を吸い取ってしまったこともあり、サイオンとルミカは、魔盾をめぐって共闘することになる。
 しかしまあ、南十字教団はすっかり悪役ですな。


 サクサクと楽しく読める作品だった。
 一方で、なんか川口士瀬尾つかさ、湖山真と、T澤氏が担当する作家の作品がどれも似たような雰囲気を纏っているのは気になって来たな。それが、レーベルの限界となってしまいそうな。