『世界の傑作機:フォッケウルフFw200』

フォッケウルフFw 200 (世界の傑作機 No.175)

フォッケウルフFw 200 (世界の傑作機 No.175)

 これは、再読ではなく、買ったまま積んでた本。
 優美な飛行機だよなあ。1930年代末の旅客機の中には、ちょくちょく、いい感じの飛行機がでてくる。これも、むしろ、旅客機として活躍して欲しかったな。まあ、この時代の民間航空は、予備空軍的な色彩が強いものだけど。
 旅客機として開発され、大戦中は長距離哨戒機として運用。大戦初期には、イギリスの輸送船団の恐怖の的となった飛行機。あるいは、ヒトラーたちナチスの要人を運んだVIP輸送機としての運用。
 華奢な飛行機が、無理な任務を負わされるあたりに、不憫萌え感がある。
 大西洋の長距離哨戒は、乗員にも過酷なものであり、事故喪失が頻発した。あるいは、大戦中盤以降になると、ビスケー湾に長距離戦闘機が送り込まれてきたり、哨戒に使われるB-24に攻撃されたりで、損害が増えていく。スターリングラードで輸送任務に使われたり。東奔西走といった感じだな。
 巻末のディテール解説記事で紹介される、投下式ビーコンブイや物資投下容器も興味深い。