神坂一『スレイヤーズすぺしゃる11:激走!乗合馬車!』

 図書館の所蔵が飛んでいて、7巻の次は11巻。気付けば、前後編パターンに。そのため、収録エピソードは3つ6話に書き下ろしのパターンに。


 一番目のエピソード「すべては真実のために」は、ドライアド・シティの魔道士協会機関誌の取材協力の仕事を受けたら、その雑誌がめちゃくちゃ低俗な雑誌でという展開。「ドライアド・スポークス」で「ドラスポ」。スポーツ紙がない世界で、スポーツ紙の語感を読者に与えるw
 絶滅したとされる「水霊族」の身柄を巡る争い。結局、媒体の信用がなくて、世紀の大発見が黙殺されてしまうのが、笑う。


 「脱出!十把一からげ」は、謀反の疑いをかけられ、討伐されそうになっている領主を、国王軍を傷つけずに救助するお話。リナが、国王軍にもぐりこんでの一芝居。結局、領主の財産ゲットならずというオチが。


 ラストが表題作の「激走!乗合馬車!」と書き下ろし「牛乳哀歌」。
 二つの乗合馬車組合が争うデラザック・シティ。リナは、片方に雇われて、護衛の仕事を。珍しく、リナが出し抜かれまくっているな。最終的に、レースで決着をつけることになるが、それが、乗合馬車組合の滅びをもたらすことに。
 書き下ろしは、経営破綻後のお話。牛乳配達の仕事を始めたら、牛乳が盗まれるようになって…