『朝日新聞』「世界発2014」から(その1)

[日記]

 どっかで風邪をもらったか、のどが痛い。熱はないが、ちょっとだるい。

[切り抜き]「世界発2014:豪先住民の食材 脚光」『朝日新聞』2014/2/7

 アボリジニーが採集して、食べてきた食材が「ブッシュフード」として、注目を浴びているという話。ギルモア夫妻が栽培を始め、カリスマシェフがテレビで使うようになって、普及しつつあるそうな。
 ギルモア夫妻の栽培の試み、それをアボリジニーたちに教えて、農家としての自立支援の話がいいねえ。


 パリラ、マニェルー、シーパセリ、カルカラ、レモンアスペン、カカドゥ・プラムなどなど。つーか、今まで栽培化されていなかったのは、アボリジニーが農耕民じゃなかったからなのかね。


ブッシュ・タッカー - Wikipedia

[切り抜き]「世界発2014:『風立ちぬ」伊の飛行機設計士の孫:『宮崎監督、分かってくれた』」『朝日新聞』2014/3/5

 著名な航空機設計者であるジャンニ・カプローニの孫へのインタビュー。宮崎駿との交流とか。
 戦争協力者として、終戦直後に工場を破壊されたり、50年代には飛行機部門が倒産。57年に死去。なかなか厳しい最後だな。グループ会社の最後は、カプロニ・ヴィッゾーラ社で、バイクを製造していたけどアグスタ社に吸収されたと、Wikipediaにある。1983年まで生き残っていたというのは、すごいな。
 そういえば、このお孫さんのイタロ・カプローニ氏、どういう仕事をしているのだろうか。

[切り抜き]「世界発2014:キリシタンに脚光:バチカンで法王絶賛『日本に学ぼう』」『朝日新聞』2014/3/26

 たしかに、孤立した状況でよく残ってきたよなあ。フランシスコ法王のキリシタン賞賛には、なんか政治的意図がありそうな感じだけど。
 昭和初頭にやって来たマレガ神父が収集した史料1万点が、バチカンに収蔵されているのが発見。それの研究プロジェクトが、フランシスコ法王の肝いりで、推進されていると。


 古い聖歌がそのまま保存されていたり。暗唱していたってのがすごいな。

[切り抜き]「世界発2014:カート、イエメン侵す」『朝日新聞』2014/4/1

 社会不安でカートの消費量が増大しているという話。これの次の年に内戦が発生したわけだけど、カート栽培は、どうなったんだろう。手間要らずみたいだから、生き残っていそうだな。
 カートの需要増大で、作物の転換が進んでいるが、それは地下水の大量消費に繋がっている。水不足を悪化させている状況か。
 つーか、内戦前の時点で、人口の4割1千万人が食糧不足で、慢性的栄養不良の児童は58%とアフガニスタンに次ぐ高さだったとのこと。それって、内戦の前の時点で破綻状態だったってことか。


 なんか、カートの効き目は非常に弱いそうだが、逆に言えば、それに頼るくらい食糧供給などが貧弱ってことなのかね。


カート、違法薬物と環境・資源問題 ナショナルジオグラフィック日本版サイト

[切り抜き]「世界発2014:ビールか シェールか 独、苦い選択:ウクライナ問題で議論再燃」『朝日新聞』2014/4/17

 うーん、結局、シェールオイルは、コストが高すぎて、ダメっぽいが。


 ビール純粋令によって、自社の井戸の水質が鍵となっているビール醸造業界が、シェールガス開発を阻んできた。しかし、ウクライナ危機で、ロシアへのエネルギー供給の依存が問題になったため、自国内でのシェールガス開発の動きも強まっている、と。
 アメリカやロシアくらい広い国ならともかく、ドイツや日本くらいの大きさの国だと、シェールオイル開発は無理があるよなあ。地下水の汚染の問題もあるし。日本だと、地震を誘発しかねない。

 一方、開発会社にはチャンスだ。石油メジャーの関係者は、水圧破砕による採掘について「ドイツで(通常の天然ガス採掘のために)長年用いられてきた技術。300個所以上で行われたが、問題はなかった」と述べ、シェールガス開発も問題ないとしている。

 ほんまかいな。

[切り抜き]「世界発2014:飛べ『天空のレタス』:長野の法人、ベトナムで農法伝授」『朝日新聞』2014/4/24

 ベトナム中部の高地ダラットで、川上村式のレタス栽培を試みている話。ベトナムでも、涼しいところは涼しいのだな。冷蔵輸送にコストがかかるので、結局、ホーチミン市での価格は、現地レタスの3-4倍、日本並みの価格になる。このあたり、輸送インフラが改善されれば、下がってくるコストなのかね。
 気候風土の違いは、相応に、あるようだ。

[切り抜き]「世界発2014:南ア、人種の壁いまも:民主化から20年」『朝日新聞』2014/4/29

 いまだに、白人が高収入を享受しているわけか。教育の差は、埋めがたいのだろうな。数世代にわたって教育や職業訓練から遠ざけられてきた人々は、そのまま未熟練労働者となってしまう。「スタート地点が違う」か。所得格差が6倍。
 土地の再分配は、必要だろうなあ。


 アフリカーナーが作っている白人だけの町「オラニア」が気持ち悪いなあ。油断すると、そこがゲットーになりかねない危険もあると思うのだがねえ。「一つの文化、価値観で育ったほうがよい」って…


 白人主導の最大野党民主同盟が、「白人政党」を脱皮できるかの試金石がムムシ・マイマネ党副全国委員長ということなのかね。
 そして、ANCの腐敗。結局、政府運営の技術を持たない人々が急に政権をとっても、満足に運用できないということなのだろうか。


 貧困地区の「マンデラは白人に特権を残し、我々を白人に売ったんだ」というセリフが怖いなあ。