- 作者: プラスアーツ,地震イツモプロジェクト,寄藤文平
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2016/08/08
- メディア: 単行本
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ライフライン途絶への対策が、前の方で、大きくとられているのが実用的。熊本地震では、ガスはともかくとして、電気と上下水道の途絶がきつかった。電気のほうは、太陽光発電で冷蔵庫やテレビの電気がまかなえて、数日で復旧したから、それほどではなかったが。水道の不通が長く続いたのには、参った。特に、水を消費するトイレと風呂がなあ。
火災防止のためにブレーカーを落としておいたり、ガス機器をチェックする。飲料水の準備の必要。一人一日2リットル。災害で避難中にも、オーラルケアは重要と項目が設けてあるのも興味深い。口腔ケアウェットティッシュや液体ハミガキ、ハンカチなどで歯を拭うことが勧められている。
あとは、割と、避難中の最重要事項となるトイレ問題。熊本地震の際、我が家は普通に風呂の水で流していたのだが、熊本市の下水道の被害はどんなものだったのだろう。本来、断水中は下水道もぶっ壊れているため、流すべきではない。携帯トイレなどの固める系のトイレを利用して、公共トイレの混雑を緩和すべき、と。トイレットペーパーや手の消毒薬も必要。水洗トイレでは、臭いの8割が水に溶けているけど、非常時には臭いに苦しむことになる。緊急時用のトイレ用品メーカーは、そのあたりの対策を模索していると。
後半は、食糧、通信、住宅の安全、応急処置、備えておくと良い品物の話など。
食糧に関しては、フリーズドライ製品が一番手軽、消費エネルギーは少なそう。あと、ミネラル・食物繊維などを補給するために乾物が良い。家族相互の連絡体制を構築するべき。建物の耐震強度、特に旧耐震基準の建物は要注意。ガラスが割れないようにする。家具の固定。などなど。
家具の固定って、いろいろ不便だから後回しにしがちだけど、大事なんだよな。震度6強でバッタバッタと本棚が倒れまくって、窓から脱出した経験からするに。割と、本気で本に押しつぶされて死ぬ可能性を危惧しつつ、後回しにしていた問題を、まともに喰らった。まあ、ベッドに飛んできそうな場所には、重い物を置かない、ベッドに家具が倒れてこないように考慮するくらいの対応は行っていて、無事だったけど。ベッドに平行に置かないというのは、大事。
手軽さを考えると、下にストッパーか粘着マットを敷いて、ツッパリポールをつけるのが、一番いいのかな。鉄筋コンクリのマンションなんかだと、天井が弱くて、不可能らしいけど。
あと、応急手当、実際に、災害現場だと、実践は難しそうだよなあ。