乾舷ゼロ - YouTube

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 1965年の清水港から川崎まで走る砂利運搬船を描いた映画。いや、ほんとひどい。過積載で甲板に波がガンガン上がってくる、かなり危ない積み方してるなあ。
 すげえ現場猫感しかねえわ。
 川砂利取りまくりとか、内航船の喫水マークの法制化とか、まあなんともはや。


 多摩川など関東の川砂利を掘り尽くし、大井川の砂利を略奪に走る建築。近海漁船、遠洋漁船が不況となり内航海運に移ってきた一等航海士。石炭不況で輸送の需要が減り、砂利運搬に移ってきた小規模海運会社。船腹過剰で顧客を取られたくないと無理をする現場。もう、ブラック国家ジャパンの基本的な姿だな。
 21世紀に入ってからのバスやトラック、タクシーの規制緩和後もこんな感じだし、この場合「客」も犠牲にしているからなあ。「日本の社会には生命の危険に対する感覚が麻痺しているようなところがないだろうか」ってナレーションがあるが、今もあんまり変わってないよなあ。


 伊豆半島沖の高波に煽られる、限界まで沈んだ貨物船。その反対側を空荷で波に翻弄される、こちらも砂利運搬の船。こっちはこっちで浮きすぎて、波で船底が見えるまで持ち上げられているし。見てて、うわあとしか言いようがない映像だった。


https://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/kihonhoushin/060831/pdf/s7-1.pdf