くまもと文学・歴史館「くまもと文学・歴史館収蔵品展:アーカイブズに見るくまもと24」

 会期中に、もう一度行くのが無理そうなので、ざざっと見たのをメモ。
 雷雨予報だったので、急いで見て回ったのだけど、結局、雨が降らなかったのならゆっくりと見ればよかった。市立図書館は帰りに回して。

つるっと南関素麺と江戸時代の人びと

 今回のテーマは、熊本県の北の出入り口、南関町で生産されているそうめんの歴史示す文書類の展示。史料からすると、1780年ごろに生産が開始されたと認識されているようだ。展示されているのは、19世紀に入ってからの史料がメイン。
 南関御茶屋へ納品する極上素麺の注文書と納品書。あるいは、関町でまとまって麦を買い付けて分配していた、地域の基幹産業としての姿。
 あるいは、肥後の名所名物の番付に載せられていたり、「武鑑」に細川家の献上品として素麺が掲載されていたり。割と知られていた産品でる、と。番付の大関は八代蜜柑だったけど。
 あと、北原白秋が南関出身で、素麺に関わる短歌があるという。

近代文学 収蔵資料セレクション〝夏〟

 北里柴三郎の親戚の詩人蔵原伸二郎、夏ということで「怪談」の小泉八雲、夏とどう関わるかわからないが蓮田善明の三者が展示。今年は蓮田善明が推されているなあ。

江津湖の記憶

 第二展示室の中央部に展示されていたミニ展示。江津湖に関わるいろいろ。
 加勢川絵図の複製がおもしろい。流路の蛇行でできた岬状の河原は、地先の集落の畑に使われていたのだな。
 あとは、夏目漱石徳冨蘆花安永蕗子江津湖に関わる作品が三点。
 あとは、絵はがきや古写真、肥後国内の名所番付など。