産経新聞が発達障害についての俗説を広め、偏見を助長しようとしている件について

http://d.hatena.ne.jp/tsumiyama/20100422/p1
 いや、もうなんというか。これはひどいとしか。「下野なう」してからの産経は、悪意と誹謗中傷をまき散らすだけの存在に堕した感がある。それ以前からひどかったが、タガが外れた感じ。この記事の怒りは全くもって、正当なもの。
 後半の一割程度支援が必要な人がいて、必要な支援を受けられていないのではないかという指摘。実際、自閉症スペクトラムの範疇にはいる人はそのくらいいるだろうなと思う。中学生くらいまでは、クラスに一人二人はそんな風な人間がいたし。つーか、私もその数に入るわけだが。そのようなハンデのある人間に支援を行い、最終的に安定した職業生活を営めるように育て上げることは、一割前後の人間がまっとうな生活を営めず将来的な福祉対応のリソースを消費することを防ぎ、さらには経済的価値を生み出す。それだけ社会的に価値のある活動だと思うのだが。(つまり、私に適した職業をだれか教えてください)


【解答乱麻】明星大教授・高橋史朗 豊かな言葉がけ見直そうに関連して。
 埼玉県は大丈夫か。こんなのを教育委員長に任命したりして。あと、なんか、さいたま市教育相談センターなる組織は民間団体らしい(ブコメから)。

このような昔から日本人が当たり前に行ってきた伝統的な子育てや「普通の環境」を取り戻すことによって、2歳までの早期に治療指導を行うことが、発達障害の予防になり、この「金子式治療指導法」と澤口氏のHQを伸ばす脳科学理論は「きわめてよく一致」すると同書は述べている。

 つまりは、この怪しげな理論を普及させるのが目的であって、発達障害者はだしにすぎないように見える。しかも、さらに怖いのは、この御仁がもしかしたら善意でこんなことを書いている可能性があること。勘違いした善意が一番怖い。


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こんな記事が掲載されるなんて…。
「治るのか」という問いを問う  治る治らないというより、カバーできるかできないかという感じ。
言葉かけだけで発達障害が治るもんか 実際の経験談
幼児期の療育を考える(17) ブコメのどっかに、ロヴァース云々というのがあったので検索して。