「後世に残る」のは紙か、電子か。 - ただのにっき(2012-03-07)

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 現在が過渡期であるという前提で考えると、報告書を広く世間に流布させ、かつ今後100年くらいのレベルでの保存・閲覧性を考えると、ISBNを付けた紙媒体という選択は正しいと思う。大部の文章を流通させることを考えると、紙書籍のほうがまだまだ上。電子書籍は現状、それほど売れていない。PDFで公開にしても、モニター上では絶対読まないと思う。長文読むのに便利な端末もまだ普及しているとは言い難い。プリント・オン・デマンドにしても、現状、その利用には地理的制約が強い。エスプレッソブックマシンがどのくらい普及しているか。かつ、価格競争力も疑問符が付く。1500円って価格は、破格に安いし、これをオンデマンド方式で対抗できるかどうかは疑問。タダで報告書を出すにしても、流通ルートの設定が難しい。いちいち直接送るの? あと、「装丁が立派」ってのは、長期保存には重要な要素だったりする。すぐにページが外れるようでは話にならないわけで。
 そもそも、100年くらいのスパンでPDFが生き残っているかというと、そんなの誰にも分からないし。
 全体的に電子書籍を過大評価していると思う。まあ、紙と電子媒体の「両方!」ってのはありだと思うけど。どっちかなら、紙だろう。