移民問題とアメリカ政治の行方 - 『移民大国アメリカ』著者、西山隆行氏インタビュー SYNODOS -シノドス-

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 中南米系の人々が一枚岩ではない。不法移民に不満をもつ人がいるか。共和党を支持する中南米系が増えつつあるねえ。カトリック教義と同性愛者問題の関係も作用するのかね。
 そもそも、トランプとヒラリーに、ほとんど差がなかったと。「メール問題の争点化」が大きかった。
 あとは、民主党地盤の地域での活動を怠った、ヒラリー陣営の自滅ね。


 連邦政府と州や地方政府の温度差。連邦政府は同化のための支出を行わない。負担は州以下へ行く。一方で、取締コストを考えると、地元政府は波風を立てたくないときもあると。
 移民が多いニューヨークやカリフォルニアでは、争点化を避ける。むしろ、移民が少ない土地が、気軽に批判する。そういうの、ありそうだなあ。
 大西洋をはさむので、実はムスリム移民は少ない。


 あるいは、取締りをきびしくしても、単に不法入国斡旋業者の取り分が上がるだけという指摘も、興味深い。つまりは、中南米アメリカの経済格差の解消が不法移民減少の正道と。
 ブラジルが好況の時期、日本に移住してきていた「日系人」が、帰国していたのと同じ力学か。
 そう考えると、「アメリカ・ファースト」は、完全に的外れだな。


 「ティーパーティ」は刑事司法予算も削減したい。警察や刑務所も小さくしたいという志向があるか。