今年印象に残った本2020(ラノベ・フィクション部門)

 今年は、中盤に全然読めてなくて、10シリーズに満たず。しかたないので、「なろう」でおもしろかった作品で水増し。

10位緋色の雨「コイに堕ちた悪役聖女はナナバイ可愛い」

https://ncode.syosetu.com/n5677gq/
 とりあえず、エロ聖女さんがかわいいです。
 幼い頃出会い、別れ、努力して再会できたカップルの、所構わないイチャイチャイチャ。
 瘴気があちこちで発生し、モンスターを出現させる世界。それを討伐する騎士と聖女候補の恋物語。話の筋立ても、安定している。第一王子から婚約破棄されたクラウディアは、主人公ノアのもとに転がり込んでくる。そのまま、相思相愛のふたりは、距離を縮めつつ、第二王子の派閥にスカウトされたり、学園祭の模擬訓練で活躍して…

9位青橋由高『生徒会長・愛ヶ淵愛理はマゾられたい:Mな幼なじみと特別補習』

 エロラノベ枠。
 才色兼備の生徒会長という外面とは裏腹に、主人公に手伝ってもらわないと失敗するポンコツ幼なじみ、愛ヶ淵愛理。しかし、彼女は主人公が留学に行ってる間に、Mに目覚めていて。
 ツンデレキャラだとエロシーンに持っていくために字数がかかるが、それが逆に、キャラの魅力を増している感がある。

8位瀬尾つかさ『監獄勇者のやり直し 2』

 2巻目でとりあえず、おしまい。いろいろと先が気になるのだが…
 邪竜の体と他の討伐メンバーの後を追って、東の島国ホウライに渡った一行。しかし、外国人排斥の風が強い同国では、正攻法では情報が得られない。ひょんな事から、西の小国の領主に収まり、そこから国を広げていくことになる。そして、そこで明らかになる邪竜の「卵」の存在と、500年前の恩讐。
 とりあえず、ミルさんがかわいいです。

7位南野雪花「俺を二度も追放したクランリーダーが、頼むから戻ってくれと頭を下げてきたけど今更遅い。俺は激レア天賦「軍師」で新たな仲間(美少女)たちを一流冒険者に育て上げる。だって、危なっかしくてほっとけないし。」

https://ncode.syosetu.com/n8269gp/
 引率の先生軍師と危なっかしい英雄候補のむすめっ子達。
 幼なじみのクランリーダーに異見をし続けて、追い出された「軍師」のジョブを持つ主人公は、たまたま見かけた少女たちのパーティのギルド会費を支払ってやったことから、懐かれ、パーティのリーダーにスカウトされる。
 高い資質を持つ少女たちを導いて、徐々に名声を高めていく主人公たちと対照的に組織の要を失った元ギルドは没落していって…
 すっかり、世話焼きおかんと化している軍師がなんとも、良い味を出しているw

6位ざっぽん『真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました』シリーズ

 なろう系はタイトルが長いのが欠点だな。
 今年は6巻、7巻が発売。ヴェロニア王国の王妃をめぐる争いに端を発する、サリウス王子のゾルタン行きが引き起こす事件。勇者をやめて、辺境の小都市国家に引きこもっているレッドたちのもとに、大事件が自分からやってくる。
 悪役たる現王妃レオノールの堂々たる悪役ぶりが印象深い。神の「加護」から徹底的に自由に振舞う人物。ある意味、レッドたちと同じ地平に立つ人物。

5位右薙光介「Aランクパーティを離脱した俺は、元教え子たちと迷宮深部を目指す。~「パーティにもどれ」なんて言われてももう遅い。お前らの事なんて知ったことか!~」

https://ncode.syosetu.com/n5495gn/
 こちらも、パーティから出たベテラン支援系冒険者が、初心者の少女たちと冒険していく話。
 こちらは、支援魔法、攻撃魔法、中衛、細々とした雑事まで何でもござれの赤魔道士/錬金術師が主人公。よりテクニカルで、ダンジョンアタックメインなのが印象的。
 ダンジョンの謎や異変に挑んでいく一行。
 魔道具でライブ中継ができて、その放送でスポンサーを作ったりするというのが、おもしろいなあ。

4位太陽ひかる『エロティカル・ウィザードと12人の花嫁 1』

 「エロ」の文字に反応して買ったけど、エロさは控え目w
 うまく魔法が使えず、魔法学校の落ちこぼれとくすぶっていた主人公は、学校に侵入してきたメリルから、自分の魔法適性が「エロ魔法」と教えられる。かつてエロ魔法で暴虐の限りを尽くし「魔王」と呼ばれた男の転生体だったのだ。
 それを「勇者」の子孫に、あっさりと喝破された主人公は、その娘と一緒にエロ魔法を制御しようと試み、また、学校の裏で行われていた「支配の指輪」の陰謀を打ち砕いていく。
 普通に読みやすい作品。

3位SOW『ワトソン・ザ・リッパー:さる名探偵助手の誰にも話せない過去』

 教皇庁から、ある女性を守るべき送り込まれた主人公は、彼女を守るうちに、なにやら国家的陰謀に巻き込まれて、戦いを強いられる。切り裂きジャックが、いつの間にかワトソン氏に成り代わりって、すごいなあ。そう来るかという作品。

2位鳥羽徹『天才王子の赤字国家再生術:そうだ、売国しよう』シリーズ

 長らく積んであった本を、最新刊一歩前までクリア。
 北辺の小国の王子にして摂政のウェインが、大陸の東西勢力を相手に、知略で打ち勝っていく話。策士策に溺れる系展開からの、さらにもう一歩進んでピンチから挽回する展開が楽しい。
 しかし、ウェイン、暴れまくりだなあ。東西の大国を手玉に取る。いまや、大陸の東西交通路をウェインの友好勢力が押さえている状況か。

1位まさみティー『黒鳶の聖者 1:追放された回復術士は有り余る魔力で闇魔法を極める』

 なろうで読んで、おもしろかったので文庫も買ってみた。
 幼なじみパーティから追放された「聖者」のラセルが、女神シビラと出会い、徐々に自己を回復していく話。無尽蔵の魔力と強力な回復魔法という規格外の能力を持っていたのに、それを自分自身ですら分かってなくて、攻撃力を求めていた。しかし、シビラと出会い、念願の攻撃力を得て、自らの価値を再発見していく。
 とりあえず、エミーちゃんがかわいいです。