藤崎宮内の金石

 半分は金属製で半分は石灯籠だから「金石」。藤崎宮の境内には、17世紀前半に奉納された石灯籠を中心に、多数の石造物が残っている。もともと、熊本城内の藤崎台に建っていたものを、わざわざ移転させたのだろう。たくさんありすぎて、チェックしきれない。全部で66基あるそうだし。



 手水鉢の裏手には、石灯籠や石碑が建っているが、その中に金属製の燈籠が。1961年の『熊本県文化財調査報告』によれば、寛永14(1637)年のものだそうだ。石灯籠は、同時代のものが多数あるが。だいぶ腐食が進んでいるようだが、珍しいものなので、保存して欲しい所。



 あと、こちらは慶長9(1604)年のものらしい。境内の石灯籠の中では、最古のものだそうだ。



参考文献
菅房行「八幡藤崎宮燈籠考」『肥後金石研究』第8号 1990
熊本県文化財調査報告第二集:藤崎台』熊本県教育委員会 1961