タイの洪水被害が収束しない複雑な理由:水害リスクを“見える化”せよ

http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20111101/223518/ だいたい東南アジアの大都市って、元は河口や河川沿いの湿地帯なんかに造られた港市が多いから、水害に弱いんだよね。ジャカルタなんかもそうだし。前もって、水害のリスクをチェックする必要があるのは、どこでもいっしょなんだけどね。元湿地なんかに警戒する必要があるのは日本も一緒。
 しかし、大陸スタイルの水害ってなんと言うかスローモーだよなあ。ライン川なんかの水害でもそうだけど、何日も前から、上流やばいってのは分かるってのがね。
 後半は日本も協力したタイの治水政策の問題。首都周辺に堤防を築いたのが、中心部の被害を一定程度抑えている可能性が高いとか、放水路や遊水地として利用されるはずの場所が工業団地や空港に使われてしまっているという問題点の指摘。

今回、日本企業の工場が水没したアユタヤ下流部の工業団地は、過去のチャオプラヤ川の洪水によって自然堤防の外側にできた後背湿地に位置している。つまり、元来、水に浸かりやすい場所に工場が集積されていることになる。

 こういうのは、まともな地理学や地形学の教育を受けた人間には一目瞭然なんじゃないかねえ。学者にその土地の履歴をコンサルタントしてもらえば良かったんじゃね。こういう地理情報の集積はインフラとして公的に支援されるべきだと思う。慣れた土地なら、まともな地理教育を受けていない私でも、ある程度は元の地形を推測できるし。