漁業という日本の問題を知ろう 勝川俊雄さんインタビュー | 地球のココロ:@nifty

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 確かにヨーロッパウナギを食べ散らかしてしまったんだよな。確かに消費者側も現状を理解し、それに対応した買物をする必要があるのは同意する。ただ、それは相当難しいことだし、現状、むしろ水産資源の管理・増殖に成功している国の方が少ない、むしろ公海では無法状態の横行しているってのが現状だしなあ。
 あと、コールドチェーンによって海産物の流通が劇的に変わったことに対して、社会の認識とか制度的対応が追い付いていないってのはあるのだろうな。『銀むつクライシス』で密漁側の漁師の、200海里からの閉め出しに対する被害者意識みたいなのもその一例だろうし。そのあたりの変化を抜きに、昔はそれほど魚を食べていなかったという言い方はどうなんだろう。コールドチェーンと大手スーパーによって、地域差がなくなっただけで、食べていた場所では盛んに食べていたというのも確かだろうし。一日程度で行ける領域には行商が盛んに行っていたし、都市部には海産物が集中していた。江戸時代の日記にも、盛んに魚を食べている武士の日記なんかもなくはないし。
 乱獲を促進する構造の話、漁業社会の閉鎖性の問題、海洋法の精神では資源管理は「義務」であるとか。しかし、ウナギとか、銀むつなんかの現状を見ると、ニュージーランドノルウェーは、むしろ幸運にもいち早くパラダイムシフトできたって感じだよなあ。基本的には、スペインやフランスあたりは乱獲上等って感じみたいだし。ただ、こうやって、規制による成功例が出てきた以上、それを真剣に関がる必要はあるわな。

水産庁は漁獲規制ができない理由ばかりを並べるけれど、世界的に見てこんなに恵まれている国は他にありません。人件費の高いノルウェーで、わざわざ運賃掛けてサバを日本に運んでも、十分儲かっています。こんないい市場が自国にありながら、自国のサバは養殖魚のエサにしかならないサイズで獲ってしまう。こんなバカな話はないでしょう。

 国内で資源管理が十分できれば、相当儲けられるチャンスがあるってことだよな。