移民と地元民をつなぐ作物――ガーナにおけるカカオ生産とコーラナッツ交易 / 桐越仁美 / アフリカ地域研究 | SYNODOS -シノドス-

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 ガーナにおいて、コーラナッツとカカオは、相補関係にあると。
 そもそも、西アフリカのサバンナ地域で嗜好品として好まれてきたコーラナッツ。その農具などの生産基盤が、先進国で需要を伸ばしたカカオの生産に転用されている。また、コーラナッツはカカオの遮蔽樹として利用される。さらに、コーラナッツ交易の縁を通じて、サバンナ地域の移民が森林地域でのカカオ生産に参入する経路となっている。
 相補的な関係が興味深い。また、コーラナッツ交易を通じた信頼関係が、森林地帯地の元からの住民と移民の対立を抑制していると。